自律神経が乱れる原因とは?体質別の整え方を中医医師がわかりやすく解説1

中医学知識

「最近なんとなく調子が悪い」

「病院では異常なしと言われたけど、つらさが続いている」

そんな時、もしかすると自律神経のバランスが乱れているのかもしれません。

もしかして自律神経が乱れている?チェックしてみましょう

次のような症状はありませんか?

  • ◻︎朝、なかなか起きられない
  • ◻︎夜中に何度も目が覚める(不眠、寝つきが悪いなど)
  • ◻︎理由もなく不安になる(パニックや恐怖感に襲われるなど)
  • ◻︎イライラしやすい(焦慮、怒りやすいなど)
  • ◻︎理由もなく落ち込む
  • ◻︎光や音など外界の刺激に過度に敏感
  • ◻︎動悸や息苦しさを感じる
  • ◻︎眩暈や立ちくらみがある
  • ◻︎胃腸の調子が安定しない(食欲がなかったり、下痢と便秘を繰り返すなど)
  • ◻︎手足が冷えやすい、またはほてりがある
  • ◻︎頻繁に発汗がある(手足、足、わき)
  • ◻︎ずっと喉に違和感がある
  • ◻︎何となく常に疲れている
  • ◻︎ずっと筋肉が緊張状態

✔️チェックが0〜2個 → 大きな心配は少ない

✔️チェックが3〜4個 → バランスがやや乱れている可能性があります。

✔️チェックが5個以上 → 体がストレスや疲労の影響を強く受けているサインかもしれません。

*ただし、このチェックはあくまで目安です。症状が長く続く場合や、日常生活に支障がある場合は、医療機関への相談も検討してください。

中医学では、このような状態を「体全体のバランスの乱れ」として捉えます。

自律神経とは?わかりやすく解説

自律神経とは、私たちの意思とは関係なく、体の働きを自動的に調整してくれている神経です。

例えば、

  • 心臓を動かす
  • 呼吸を整える
  • 体温を保つ
  • 胃腸を動かす
  • 血圧を調節する

これらは自分の意思でコントロールしているわけではありません。

これらを24時間休まず調整してくれているのが自律神経です。

自律神経には大きく分けて2つあります。

交感神経:活動するときに働く神経です。緊張・集中・ストレスを感じている時に優位になります。

副交感神経:休む時に働く神経です。リラックスしている時や、睡眠中に優位になります。

健康な状態では、この2つがシーソーのようにバランスよく切り替わっています。

しかし、

  • ストレスが続く
  • 睡眠不足が続く
  • 生活リズムが乱れる

と、このバランスが崩れます。

すると、

不眠・動悸・眩暈・胃腸不調・不安感などさまざまな症状が現れる。

では、なぜこの大切な自律神経のバランスが崩れてしまうのでしょうか。

次に、自律神経が乱れる主な原因を見ていきましょう。

自律神経が乱れる主な原因

自律神経はとても繊細な神経です。体だけではなく、心や環境の変化にも大きく影響を受けます。

では、どのようなことが原因で自律神経のバランスは崩れてしまうのでしょうか。

1、強いストレスや緊張状態

自律神経が乱れる原因として最も多いのがストレスです。

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、将来への不安などが続くと、交感神経が優位な状態が長くつつきます。

本来であれば、夜になると副交感神経が働いて体は休息モードに入ります。

しかし、ストレスが強いと「休むスイッチ」が入りにくくなり、不眠や動悸、イライラといった症状が現れます。

2、睡眠不足や生活リズムの乱れ

夜更かしや不規則な生活は、自律神経の切り替え機能を弱めます。

特に、

  • 寝る直前までスマートフォンを見る
  • 夜遅くに食事をする
  • 休日に寝だめをする

こうした習慣は、体内リズムを乱しやすいです。

その結果、朝起きられない、日中ぼんやりするなどの不調が出やすくなります。

3、季節の変化や気温差

気温差が大きい季節の変わり目も、自律神経に負担をかけます。

寒暖差が激しいと、体は体温調整のために常に働き続けなければなりません。

特に春や秋は、不調を感じる人が増える時期です。

4、ホルモンバランスの変化

思春期、妊娠・出産、更年期など、ホルモンが大きく変動する時期は自律神経も影響を受けやすくなります。

ほてり、不眠、不安感、動悸などは、ホルモン変化と自律神経のバランスの乱れが関係していることがあります。

5、体の疲労や栄養不足

慢性的な疲労や、偏った食生活、暴飲暴食、アルコール摂取が多いなども見逃せません。エネルギー不足の状態では、体を調整する力そのものが弱くなります。

6、先天的虚弱体質

先天的に弱いと外界からの刺激により臓腑の機能を乱し、自律神経の切り替えもうまくいかなくなります。

ここまで見てきたように、自律神経が乱れる背景には、ストレスや生活習慣、環境の変化などさまざまな要因があります。

しかし、同じような環境でも、不調が強く出る人とそうでない人がいます。

中医学では、この違いを「体質の違い」として考えます。

では、自律神経の乱れは中医学ではどのようにとらえるのでしょうか。

中医学では自律神経の乱れをどう考える?

西洋医学では、自律神経は「交感神経」と「副交感神経」のバランスと説明されます。

一方、中医学では少し違った視点から体を見ます。

中医学では、体はひとつの「小さな国」のようなものだと考えます。

それぞれの臓腑(内臓)は、国の中で役割を持った部署のような存在です。

そして、その部署同士がうまく連携している状態を「健康」と考えます。

自律神経の乱れは、この国の中のバランスが崩れている状態とも言えます。

では、どのようなタイプがあるのでしょうか。

①肝のバランスが乱れるタイプ(ストレスタイプ)

中医学でいう「肝」は、感情やストレスと深く関係しています。

肝は、体の中の“気の流れ”をスムーズに保つ役割があります。

イメージで言えば、肝は「交通整理役」です。

道路が渋滞するとイライラしますよね。

体の中でも同じで、気の流れが滞ると、

  • イライラ
  • 怒りっぽい
  • 胸がつかえる感じ
  • ため息が多い
  • 不眠
  • 胃が張る

といった症状が出やすくなります。

ストレスが続くと、このタイプの自律神経の乱れが起こりやすくなります。

②気虚タイプ(エネルギー不足タイプ)

「気」は体を動かすエネルギーのようなものです。

スマートフォンで言えば“バッテリー”のような存在です。

バッテリーが減っていると、動作が遅くなったり、突然シャットダウンしたりします。

体も同じです。

気が不足すると、

  • 疲れやすい
  • 朝起きられない
  • 声が小さくなる
  • 風邪をひきやすい

といった状態になります。

このタイプは、自律神経の切り替えを行う力そのものが弱っている状態と考えられます。

③血虚タイプ(栄養不足タイプ)

中医学でいう「血(けつ)」は、単なる血液ではなく、体や心を潤す栄養のような存在です。

植物に水が足りないと、葉がしおれます。

同じように、血が不足すると、

  • 不安感
  • 動悸
  • 眠りが浅い
  • めまい

といった症状が出やすくなります。

特に、考えすぎる傾向のある人に多いタイプです。

④陰虚タイプ(オーバーヒートタイプ)

「陰」は体を冷まし、潤す働きがあります。

車で言えば“冷却水”のようなものです。

冷却水が足りないと、エンジンがオーバーヒートします。

体でも同じで、

  • ほてり
  • 寝汗
  • 口の渇き
  • 夜中に目が覚める

といった症状が出やすくなります。

このタイプは、頑張りすぎる人や慢性的な疲労がある人に多い傾向があります。

⑤先天的虚弱傾向タイプ(体の土台が弱いタイプ)

中医学では、生まれ持った体の強さを強さを「先天の精」と考えます。

これは、いわば”体の設計図”のようなものです。

同じ環境で育っても、

体が丈夫な人、疲れやすい人、ショートスリパーでも体力がある、刺激に敏感な人など

がいるのは、この体の土台の違いによると考えます。

例えるなら、同じ建物でも

  • 基礎がしっかりしている家
  • 少し揺れやすい家

があるようなものです。

基礎がやや弱いと、少しのストレスや環境変化でも自律神経が乱れやすくなる。

このタイプの特徴は、

  • ◻︎子供の頃から体が弱いと言われてきた
  • ◻︎季節の変わり目に必ず体調を崩す
  • ◻︎音や光に敏感
  • ◻︎緊張するとすぐ体に症状が出る
  • ◻︎回復に時間がかかる

など、

このタイプは「整える」以前に「土台を補う」ことが大切になります。

・体質は”弱い”のではなく、”特徴”です。

自律神経の乱れは、単に神経の問題ではなく、

  • 流れが滞っているのか
  • エネルギーが不足しているのか
  • 潤いが足りないのか

によって、整え方が変わります。

だからこそ、中医学では「体質を見る」ことを大切にするのです。

自律神経の乱れは、体質によって整え方が大きく変わります。

次の記事では、

  • 自律神経の体質チェックはこちら▶︎
  • 体質別の整え方はこちら▶︎

を、さらに詳しく解説していきます。

「体質別の整え方」は「自律神経が乱れる原因とは?体質別の整え方を中医医師がわかりやすく解説2」にて。

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました