中医学|体に湿気(湿邪)が溜まる原因と改善方法

中医学知識

2025年5月5日14時56分、今日から立夏(初夏の節気)です。

立夏とは二十四節気の一つで、夏が立つと書いて夏季の最初の節気を迎えることを表します。

ということで、暦上今日から夏です!

この時期から湿気が多くなります。自然界の湿気、すなわち”湿邪”は脾臓、胃腸機能を低下させます。そうすることにより体に湿気が蓄積されます。

この記事では、中医学の考え方をもとに「体に湿気(湿邪)が溜まる原因や特徴」について解説しています。

※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の治療や診断を目的としたものではありません。
体調に不安がある場合は、医師など専門家にご相談ください。

体に湿気(湿邪)が溜まる原因

1. 外からの湿気

雨に濡れる、ジメジメした場所に住む、湿度が高い地方、エアコンに冷やされる、汗を拭かずに過ごす など

2. 内からの湿気(これが一番多い)

◦ 冷たいもの、甘いもの、脂っこいもの、夜食の食べすぎ、海鮮の食べ過ぎ

•よく牛乳を飲む、よくアイスクリームを食べる

◦ 真珠奶茶(台湾、中国でよく飲まれる)ミルクティーのようなもの

◦ 夜更かし

◦ 座りっぱなし、運動不足、寝不足、ストレスで血行が悪くなる

◦ 頻繁に火鍋を食べる、そこにビールが入ったら最悪です

◦ お酒

湿邪は、脾や胃腸の働きに影響を与えると考えられています。
その結果、体内の水分バランスが乱れやすくなり、湿気が溜まりやすくなると言われています。

湿気が体に溜まると以下のような症状が見られることがある

  • 体が重だるい
  • 頭痛、腰痛
  • 髪の毛や、顔が脂っぽくギトギトしがち、すぐにベタつく
  • 大便をする便器にへばりついて流れにくい
  • 日中もやる気がなく眠い
  • 朝になってもなかなか起きれない
  • 寝ても疲れが取れない
  • 湿疹・ニキビ
  • 手足脇の多汗
  • 朝、まぶたや顔が浮腫みやすい
  • 足のむくみ
  • 痩せにくい
  • ベロがパンパンに太でかい
  • ベロの周りがくっきりと歯形がついている
  • 舌苔が分厚く白い、もしくは黄色い(色によって意味が変わってきます)
  • 口の中がネバネバする、口臭が気になる

など、

中国ではよく、「湿気がすごく溜まっているね〜」とよく使われる言葉です。

では自分が「湿気が溜まっている」とどう判断するのでしょうか?

わかりやすく言えば、新陳代謝が低下している状態です。

老廃物である必要のない水分が外に排出できず、体の中にたまってしまっている状態です。

家で例えると風通しが悪くて、ジメジメ湿気ている状態。このような家はカビが生えやすくなりますよね。

中医ではこういった「湿気が溜まっている」状態の方は胃腸の機能が低下している、あるいは住んでいる地域や住まいの湿度が高いと考えます。

例えば南は湿気が強くてカビも生えやすく、雨季は外を歩いていると肌がベタベタします。

私は昔香港、深圳に住んでいたことがあるのですが、除湿機をつけていてもあっという間に水が溜まってしまいますし、カバンや靴はカビが生えてしまうことがよくありました。

乾燥肌の女性にとってはお肌がしっとりして、とてもいい感じなのですが、もともと胃腸機能が弱い方や、脂っこいものが好きな方、甘いものが大好きな方、シーフード好きは特に胃腸の機能が低下するので湿気が溜まりやすく、元々脂体質の方は香港など湿気の強い地域は辛く感じる方もいます。

湿気の影響により以下のような不調と関連する可能性があると考えられている

  • 胃腸の不調(食欲低下、消化不良)
  • 肝臓機能の低下
  • 代謝の低下
  • 関節の違和感
  • 婦人科系のトラブル(おりものが多い、炎症を繰り返す)
  • 男性の陰嚢部多汗
  • 脂質性の抜け毛
  • 酒さ(赤鼻)

など

湿気が溜まっている:チェックリスト

体の感覚

□ 体が重だるい
□ 朝起きてもスッキリしない
□ 雨の日や湿度が高い日に体調が悪くなる
□ 頭がぼーっとする
□ むくみやすい

消化器

□ 食後に眠くなる
□ 胃が重い感じがする
□ お腹が張りやすい
□ 軟便・下痢になりやすい
□ 食欲にムラがある

見た目の特徴

□ 舌に白っぽい厚い苔がついている
□ 舌のふちに歯の跡(歯痕)がある
□ 顔や体がむくみやすい
□ ニキビや吹き出物が出やすい

分泌物・排泄

□ 痰が多い
□ 鼻水が多い
□ 便がベタっとして流れにくい
□ おりものが多い

生活習慣

□ 甘いものが好き
□ 脂っこい食事が多い
□ 冷たい飲み物をよく飲む
□ 運動不足
□ お酒をよく飲む

✔ 0〜3個:湿は少ないタイプ

✔ 4〜7個:やや湿が溜まり始めている

✔ 8〜12個:湿体質の可能性大

✔ 13個以上:かなり湿が溜まっている状態

立夏の養生法

立夏の時期に太白穴をカッサすることで湿気を取り除き、皮膚病の予防、湿気に起因する肥満(湿胖)などを整える働きがあるとされています。

肥満傾向にある方は体内の湿気が重く、お腹の皮膚がたるんでいて「水を飲んでも太る」ケースが多いです。これは「湿胖」と呼ばれる状態で、外的な湿気と体内の湿気が複合して、体のだるさ、食欲不振、さらには足癬、湿疹、にきび、蕁麻疹などの皮膚病を引き起こす原因となります。

そこで立夏の時期に始める養生のコツは、「足三里、豊隆、太白穴をカッサする」ことです。

1、足三里

このツボは脾胃の機能を活発にさせる一番のツボです。

  • 足三里の位置
  1. 膝のお皿の下の外側にある くぼみ(外膝眼) を探します。
  2. そこから 指4本分下。
  3. さらに すねの骨(脛骨)から指1本分外側。

押すと少し ズーンと響く場所 が足三里です。

足三里
  • 足三里の三3大効果

1、胃腸を整える

胃痛、胃もたれ、食欲不振、下痢・便秘など。

東洋医学では「胃腸の万能ツボ」と言われます。

2、気力・体力を補う(疲労回復)


元気が出ない、慢性疲労、免疫力低下などに使われます。

古くから「長寿のツボ」とも呼ばれています。

3、自律神経を整える

ストレス、不眠、だるさ、冷えなど、

体のバランスを整える作用があります。

  • 足三里の刮き方とポイント

• 道具の選択

牛角または砭石(せんせき)製のカッサ板を使用し、陳皮(ちんぴ)エッセンスや生姜エッセンスなど、湿気を取り除く効果のあるオイルを準備します。

• 手順

1. 足三里の周囲にエッセンスを塗布します。

2. カッサ板で軽く押さえながら、徐々に力を加えて擦ります。痛みを感じながらも過度に強くすると皮膚を傷めるので注意です。

3. 1回の時間は5~7分程度。脾経が最も活性化する午前9時~11時に行うと、効果が倍増します。

4. 周3回程度の実施をおすすめします。舌の表面が白く厚い、むくみがある、便通が悪いなどの湿気の兆候がある方は積極的に試してみてください。

2、豊隆穴

豊隆穴は湿気を取り除く作用があり、湿気や、体にできたシコリなどを柔らかくする機能に優れている1番のツボです。

  • 豊隆穴の位置
  1. 膝のお皿の下と外くるぶしの真ん中あたり
  2. すねの外側の筋肉(前脛骨筋)の上
  3. すねの骨から指2本分外側

触ると コリっとした痛気持ちいい場所が豊隆です。

※足三里より少し外側で、やや下にあります。

  • 豊隆穴の3大効果

1、痰湿を取り除く(体の余分な水分・老廃物を排出)

東洋医学では豊隆は 「痰を取る代表ツボ」。

体内のドロドロした老廃物を排出します。

改善が期待できる例

  • むくみ
  • 体の重だるさ
  • 脂肪がつきやすい
  • 痰が多い

2、頭と心をスッキリさせる

痰湿が頭に上がると起きる症状に使います。

  • めまい
  • 頭重感
  • 不安感
  • 頭がぼーっとする

豊隆は 頭をクリアにするツボとしてよく使われます。

3、消化機能を整える

脾胃の働きを助けて 水分代謝を整える働きがある。

  • 胃もたれ
  • 食べすぎ
  • 胃の不快感
  • 痰が絡む咳

豊隆は「痰を治す要穴(痰の特効穴)」と言われています。

そのため臨床では

  • 肥満
  • めまい
  • メンタル不安
  • ニキビ
  • 痰の咳

など 痰湿タイプの人に非常によく使うツボです。

  • 豊隆刮き方とポイント

「足三里」と同様

3、太白穴

  • 太白穴の位置
  1. 足の親指の付け根の内側
  2. 親指の骨(中足骨)と足の甲の境目
  3. 触ると少しくぼんでいる場所

※足の内側、白と赤の境目(皮膚の色が変わるところ)にあります。

「太」という字が付く穴は、いずれも各経絡の「原穴」と呼ばれ、その経絡の根源的な機能を司る重要なポイントです。太白穴は「脾経」の原穴であり、脾の機能を直接強化することで、体内の湿気を排出し、代謝を改善する効果が期待できます。

太白
  • 太白穴の3大効果

1. 脾胃の運化機能を強化

脾は食物の消化・吸収を司る「後天の根本」です。太白穴を刺激することで脾経の流れを整え、胃腸の動きを活性化します。食後の膨満感や慢性的な下痢に効果的です。

改善が期待できる例

  • 食欲不振
  • 胃腸虚弱
  • 疲れやすい
  • 下痢

中医学では 「消化力を立て直すツボ」 と言われます。

2. 湿気を排出し、体型を整える(水分代謝を整える:むくみ改善)

脾は体の水分代謝を管理しています。

「湿気の蓄積」は脾の機能低下に起因します。太白穴を通じて脾の働きを亢進させると、体内の水湿(水分の異常蓄積)が排出され、むくみや湿胖の解消につながります。特に甘いものや冷たい飲食物を好む方は、脾の湿気がこもりやすいため、積極的に刺激することをおすすめします。

太白を刺激すると

  • むくみ
  • 体の重だるさ
  • 湿気による不調

など 湿邪による症状のサポートが期待されます。

3. 血糖コントロールに貢献

糖尿病の原因のひとつに「脾虚」が関係あるとされており、過食による脾胃の負担を軽減し、糖質の代謝を整えることで、血糖値のバランスを整える働きがあるとされています。ただし、これは長期的なケアが必要なため、継続して取り組むことが重要です。

脾は気血を作る臓。そのため太白は慢性疲労、貧血傾向、だるさ、免疫低下など体の土台を強くするツボです。

  • 太白穴の刮き方とポイント

「足三里」と同様

※夏期皮膚病の予防にも

夏期の皮膚病は、クーラーがガンガンにきいている部屋に長時間いることも起因要素の一つです。冷房により毛穴が閉じ、体内の湿気が排出されず、皮膚内で熱を蓄積して炎症を引き起こします。

湿気を出す方法

  • 運動を心がけて、なるべく毎日歩く、10分だけでもいいので筋肉を使う運動をする
  • 汗をかいたら必ずタオルで拭く。
  • 夜11時までには就寝
  • 肌がじわっとほんのり汗をかくくらいの温度で寝る前に足湯をする(よもぎを入れるのがお勧め)
  • お灸(背中、腰、お臍の下、足三里)
  • 太陽の光を浴びる(背中)

お勧め薬膳

ヨクイニン(ハトムギ)、とうもろこしの髭、赤小豆(ツルあずき)、茯苓、山芋、冬瓜、生姜、陳皮など

ハトムギ

・ハトムギを一握りから二握りほどを洗い、普段食べるお米に入れて炊く。

・ハトムギ30gに適量のお湯を入れて蒸らします。その水を飲む。味が出るまでお湯をつき足して飲む

ハトムギ赤小豆スープ

・ハトムギ60g

・赤小豆40g

・生姜3〜5枚(10g)

・水1000ml

作り方:ハトムギと赤小豆を30分浸水し、沸騰させ、弱火で40〜60分煮る。

効果:むくみ、だるさ、肌荒れ、湿気太り

市販で買えるお勧め漢方

1、四妙丸

陰嚢の多汗、太ももの内側、陰部の湿疹、肛門の湿疹や痒み、お尻や陰嚢付近にだけできる吹き出物や痒みのない乾癬、カンジタ、白いおりものが多い、尿路感染など

残念ながら日本ではなかなか手に入らないようです。中国大陸、もしくは台湾に行くことがあれば薬局に行けば購入できます。

2、参苓白朮散

顆粒タイプはこちら ↓

薬草、漢方茶タイプはこちら ↓


水筒にお湯を入れて蒸して飲む。味がなくなるまでお湯をつき足して飲む。

もしくは10分ほど煮出す。これを一日3回行い、1日3回の服用。

食欲不振で下痢がある。体がだるく力が出ない。長期的に下痢が続いている(便は臭くない)。生理がくると下痢になる。子供で食事を摂りたがらなく、下痢をする。

3、藿香正気散

顆粒タイプはこちら ↓

中国ではこの漢方は”神仙水”と呼ばれており、色々な症状に役立ちます。

  • 胃腸風邪
  • 熱中症
  • 食中毒(嘔吐、下痢)
  • 急性胃腸炎

など

そしてこの漢方は水虫にも効果があるとされています。煎じたエキスに1日2、3回足湯を繰り返す。

足の匂いが気になる方もこの”神仙水”で足湯してみてください。

〜熱中症〜

熱中症には2種類あります。

・太陽の日照りが強く、ずっと外で運動をしたり、暑くて汗をかき過ぎてしまって倒れてしまう”陽厚”。

・暑い夏場、クーラにガンガンあたり、冷たい風に当たって風邪の症状が出る。雨に濡れて風邪の症状が出る。これらは”陰暑”。

この”神仙水”は”陰暑”に使用されます。

*不明点、〈用法・用量〉は添付文書の内容通り、もしくは購入先にお問い合わせください。

※漢方薬は体質(証)に合わせて選ぶことが重要です。

本記事で紹介している内容は一般的な参考情報であり、すべての方に当てはまるものではありません。

服用前には医師または薬剤師などの専門家へご相談ください。


自分の体質を正しく知りたい方へ🌿

「自分の体質、なんとなくは分かるけど…本当に合ってるのか不安」

そんな方は多いです。

✔️複数の体質が重なっていることが多い

✔️原因と症状がズレていることもある

そのため、自己判断でケアすると逆に悪化してしまうケースもあります。

現在LINE登録者限定で【体質の無料診断】を行っています😊

あなたの状態を詳しく確認しながら改善の方向性までお伝えします。

👇今の状態を知りたい方はこちら👇

▶ LINE登録はこちら

▶︎お問い合わせはこちらから

▶︎自律神経の乱れ体質チェックは、こちらへ

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました