邪気の特徴:各”六淫”の特徴
風邪
風邪の特徴:
(1)軽やかで吹き飛ばす力があり開かせ、陽を襲う
風は軽やかで上に上がる性質があるので”風邪”が人体を襲うときは人体の陽の部位、即ち体の上、外、背中を襲ってきます。
例えば、頭、皮膚、腰背中の部位です。
(2)風は留まることなく、変化し続ける
自然界の風を観察すると、風は一つの場所に留まることなくずっと動いています。一年中いつでもどこにでも存在している。
(部屋の中でも風が吹いています。寒い冬に部屋の風を感じてみてください、肌が冷たく感じます。)
なので”風邪”が人体を襲った時の特徴として、どんな症状でも場所が定まらず一定の場所にいません。そして変化し続けます。
💡例えば、関節痛で今日ここが痛かったのに、数時間後には痛みが別の場所に変わっていたり、蕁麻疹などの皮疹はあっという間に広がり、消えたり姿を表したりと起伏が激しいです。
(3)風は動くことが特徴
一定の場所に留まらないので、動き続けます。
人体を襲った時の特徴として、震えや揺れ。
💡例えば、痙攣、パーキンソン病に起こる手の震え、落ち着けず体をずっと動かしてしまう、など。
(4)風は万病の元
これは日本でもよく言われていますが、中医から来ているんですね。
風はいつでもどこにでもいて、軽やかで動きが急速あることから”六淫”の中でも”風邪”が首位にいます。
”風邪”が人体を襲う時も急速に発病します。
寒邪
寒邪の特徴:
(1)寒邪は陰邪で陽の気を傷つけます。
(2)寒邪は滞る。寒邪が人体を襲うと気血津液、即ち血液などの循環機能が低下、流れが滞って通りが悪くなります。”不通則痛”という言葉があり、これは流れが悪く詰まっていると痛みが出るということです。体が温められれば流れが良くなり、冷えると固まり滞る。
(3)寒性には収縮する性質がある。私達は寒いと感じると体を縮こまらせて寒さを凌ごうとします。体の中も同じで、寒邪が人体を襲うと毛根が閉じ、経絡筋肉血管全てが収縮し、関節の動きが鈍り伸ばせなくなったり、毛根が閉じてしまうので発熱し、悪寒がして汗が出ない状態になります。
3暑邪
暑邪の特徴:
(1)暑は陽邪で、火、熱、炎の性質がある。
(2)暑は陽の気なので上に上がり、散る性質があるので気の消耗、水分を消耗させます。
(3)暑は湿邪とセットでやってくることがほとんどです。
夏季は気候が暑いだけではなく、雨が多い季節でもあります。なので空気中の湿度が高まるため、暑邪は常に湿邪と同時に人体を襲い発病させます。
湿邪、燥邪、火邪については明日書きたいと思います!
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